ふぐの取り扱いについて
・ふぐは一般の魚のように、誰でも処理し食べることができるわけではありません。
・よく知られているように、ふぐは強い毒を持っているのですが、毒力の強さはふぐの種類、部位によって著しく異なり
ます。
・このため、日本では食用できるふぐの種類、漁獲場所および部位が法律により決められています。
・また、ふぐの種類の判別は素人にはむつかしいうえ、食用可能な部位はふぐの種類によって異なるので、素人判断や素
人によるふぐの取扱い、調理は非常に危険です。
・以上のことから、ふぐの取り扱いは、ふぐ毒による食中毒の発生を防止するために専門知識と高度な技術が要求され、
これにこたえる技術を有するのが一般に「ふぐ調理師」と呼ばれるプロフェッショナルです。
・「ふぐ調理師」は、各都道府県が定める「ふぐ条例」に基づき都道府県知事が行うふぐ調理師試験において免許を取得
した人のことです。呼び名もたくさんあり、
「ふぐ包丁師」、「ふぐ取扱者」、「ふぐ処理師」、「ふぐ調理師」、「ふぐ取扱登録者」、「ふぐ処理資格者」、
「ふぐ処理登録者」
などです。
◎「ふぐ条例」について
・ふぐ条例は、ふぐ料理に関してふぐ毒(テトロドトキシン)に起因する危害の発生を防止することを目的とした、食品
衛生法を根拠法令とした条例です。
・1948年(昭和23年)に大阪府で最初に制定され、その後他の都道府県にも拡がり、現在全部で25の都道府県で
条例として制定されています。
・また、条例で定めていなくても、ふぐ取扱指導要綱という形で規定している地方公共団体もあります。
・ふぐ条例は、ふぐ料理について、営業施設、処理施設、調理師等を管理について規定し、各都道府県でふぐ調理師の試
験制度など、細かな違いが存在します。
◎「ふぐ調理師」について
・ふぐ調理師とは、ふぐ条例に基づき都道府県知事が行うふぐ調理師試験において免許を取得した人で、この資格がない
とふぐ調理業務が行えません。また、国家資格ではありません。
・ふぐ調理師の免許や資格は各都道府県が個別に定めているため、基本的にその都道府県内のみでしか通用しません。
・試験は各都道府県によって実施する内容が異なり、学科講習、実技(ふぐの種類・臓器の鑑別、処理技術等)などその
中身はさまざまです。
参考文献・資料
1、Wikipedia 「ふぐ調理師」
2、Wikipedia 「ふぐ条例」
3、厚生労働省HP 自然毒のリスクプロファイル
魚類:フグ毒