ふく刺し、内か外か?

 写真はきれいな菊盛りのトラフグ刺身。はてさて、あるところで「ふく刺しに箸を入れるのは皿の外側からか、それとも内側から?」という談義になった。

 居合わせた本場の老舗仲卸の社長は「外側から」ときっぱり。先代から聞き伝わるというその理由を「ふく刺しの場合、菜箸を使わず、それぞれが自分の箸で刺身を取るので、外側からの方が気兼ねするのも少なくてすむ」と。

 さらに続けて「最後の花びらの中心が料理人にとって技術的に一番難しいところなので、最後まで視覚的に楽しめるし、作り手の思いも感じてほしい。そして、最後の最後、中心のところに箸を入れる人物が、その会席のまさに花形という意味合いもある」と話す。

 早速、気になって戦前のことを綴った下関ふぐの本を見聞すると、「ふく刺しは外側から」とある。その理由に「内側から取ると、刺身がなくなるのが早い感じする」と。

 内か外か?実はこの話し、前々からあるのだが、ここは本場下関-。大皿に美しく盛られたふぐ刺しは、作り手への感謝と食べ手に気兼ねのない<人にやさしい>観点から「外側から」と決着させていただきたい。「ふく刺し」は大胆かつ謙虚に、だ。事務局。(薫)

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ふぐ料理、一考

 先日、下関ふく業界の大先輩との会食で、天然トラフグの「大皿ふく刺し」=写真=をいただきました。皿の大きさは1尺3寸(およそ40センチ)で、下関伝統の菊盛りです。活かしの状態から捌いて、刺身にできる上身(じょうみ)で一昼夜締め込んで手間と技術をかけて調理された天然物の刺身ですから、おいしくないわけがありません。

 とはいえ、同席させていただいた先人に言わせると、まだまだ上がある様子で、「昔は同じ下関でも、それぞれの店で特色があったもの。こんな古狸が口を出すべきではないが」と言うのです。海が違う、捌きも締め方も違うし、なにより薄く引く技術も別物かもしれません。

 最近、水槽で生かしたのを手早く食べさせる<泳ぎ>とか、身が薄いのよりも<厚切り>が旨いといった売り文句で、高級料理のふぐを安価に売る店が元気なようです。とはいえ、本場下関を知るものとしては、泳がしですぐに食べさせるなら手間暇かからないし、厚切りなら包丁が扱える料理人ならすぐにできるし、そもそもフグの質もあまり問われないでしょう。つまり、私たち本場下関の先人・先輩たちが考え抜いて作り上げてきたフグを最もおいしく味わうための、目利きの経験をはじめ、関わる時間と技術を省いてしまっているから、安いのだと思います。食べる消費者の皆さんにとっては、選択肢が広くなって良い時代かもしれませんが、同じふぐ料理でも似て非なると言いたいのが本場です。安いには安いのわけがあります。

 「本場には本場のわけがある」-これぞ本場下関というキャンペーンを思案中です。事務局。

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コミックに「ふぐの下関」が登場

 「漫画大衆」というコミック本に連載中の『花寿司の幸』に、ふぐの下関の人気スポット・唐戸市場(からといちば)が取り上げられ、当連盟の松村会長が登場(漫画の中では下関唐戸魚市場株式会社の社長で登場)しています。作者と松村会長がご縁があり、本州最西端の下関を舞台にして、主人公らが宮城県気仙沼から下関のフグを、寿司を目指してやってくる内容です。やっぱりフグは下関!唐戸市場は関門海峡沿いの景観と市場ならではの新鮮さで、週末を中心に観光客や市民で賑わっています。

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フグ取扱い制度の統一を、松村会長

 ふぐ刺し、ふぐちり、関西ならてっさ、てっちりに代表されるフグ料理ですが、実はその取扱いは都道府県それぞれ異なる基準と内容となっていることをご存じでしょうか。

 平成19年10月19日付の中国新聞に当連盟・松村会長のインタビュー記事が掲載され、フグの取扱い制度について「全国統一化を」と話しています。現在、毒魚フグの取扱いについては、厚生労働省の指導内容に基づきながら、都道府県ごとに試験や講習、届け出などの制度が決められています。自動車の免許にたとえれば、ある県で免許を取っても、となりの県では運転できないという状態です。これはフグという魚の食性が非常にローカルに浸透してきたためで、現在の仕組みそれ自体が良い悪いということではないことをご理解下さい。これからも毒を持つフグを常に安全で安心して食していただくために議論を重ねていきたいと思います。

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全国ふぐ連盟、今季のポスターです

 東京や京都など全国各地のフグ料理店関係の団体で構成する全国ふぐ連盟(http://www.fugu29.com/group/、事務局・下関ふく連盟)が作成した新ポスターです。今シーズンに向けて用意したもので、すでに各地のフグ料理店で掲示されていると思います。

 全国ふぐ連盟を構成するフグ料理の各地団体は、毒魚フグを安心安全に食していただくため、適切な処理・調理方法についての啓蒙普及に取り組んでおり、その長年の努力によって、フグは安心して流通販売されています。フグに素人料理は絶対に禁物です。

 秋らしくなり、いよいよ味覚の王者・フグがおいしい季節がやってきました。消費者の皆さん、このポスターを目印に、ぜひともフグをご賞味下さい。全国ふぐ連盟には、もちろん私ども下関ふく連盟も加盟しています。感謝。

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松村会長、紙面に登場

当連盟の松村会長が先日、中国新聞に紹介されました。フグシーズンを迎えて、天然物トラフグの相場安による漁業者への影響を心配しています。フグに限らず、海という自然の恵みである天然物の魚の価値を消費者の皆さんに再確認・再発見していただけるよう、工夫していかないといけません。

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珍しい水中写真「クサフグ」

日本一のフク市場・下関南風泊市場の目の前の海中で泳ぐクサフグの水中写真です。水族館は別ですが、フグに限らず海の中で泳ぐ魚の姿は、なかなか見ることができないので掲載しました。市場近くでダイビング教室をされている方(マリンアンドマリン=http://homepage1.nifty.com/m_marine/)のご提供です。

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1メートルの大皿、豪華ふく刺し

先週末、下関ふく連盟は下関市内であった会合のために、直径1メートルの大皿でふく刺しを特別に用意しました。天然物トラフクおよそ20キロを使って盛りつけられた豪華ふく刺し=写真=で、調理を担当したのは当連盟会員で下関南風泊市場の仲卸業者・(株)なかおhttp://www.nakao-inc.com/です。

特注調理のこのふく刺しは、料理屋さんで賞味すれば時価60万円は下りません。一枚一枚すべての刺身の先をピンと立てながら、一周ずつ円を描いて菊の花のように作られた「菊盛り」(下関や東京で主流の盛りつけです)という調理法で、ペタペタと並べたような他地区のそれとは似て非なる、これぞフクの本場・下関の真骨頂と言える代物です。

 こうした菊盛りにするためには、どのフグでもいいわけではなく、身の色つやや締め加減といったフグの目利きが求められるのに加え、これほどの大きさの皿になると調理技術はもちろんですが、経験や感性などフグに関するあらゆる知恵と知識が必要になり、この大きさの皿を盛ることができるフグ料理人は下関でも多くはいません。

 ちなみに通常、料理屋さんなどで大皿と呼ばれるのは直径1尺(33センチ)前後なので、この皿はその3倍の大きさです。しかも皿の縁に近づくほど盛りつける刺身の数は相乗的に増えるので、その量は10倍くらいは必要です。上から下までの刺身の円はおよそ30段。 

 過去、当連盟では(株)なかおが調理を担当し、この皿よりさらに大きい直径2メートルを超える巨大な皿でふく刺しを披露したこともあります。フグ料理のまさに華・フグ刺しといえども、一線を画す技が伝承されているのが下関。本場には本場のわけがあります。

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「下関ふく」をPR

本日10月10日付けの水産業界全国紙「みなと新聞」http://www.minato-yamaguchi.co.jp/minato/一面に掲載された『下関ふく』のカラー広告です=写真。下関南風泊市場を預かる本場の屋台骨「下関唐戸魚市場株式会社」と「下関唐戸魚市場仲卸協同組合」、それに下関ふく連盟を加えた三者で掲載しました。

トラフグ商戦は消費地と直結した養殖産地の動きや安い値段でふく料理を多店舗展開する店などが勢力を強めていますが、毒魚フグを安全に処理して調理する技術と信用を守ってきたからこそ、下関は本場となったのです。本場には本場のわけがある>安心安全に徹した本場ブランド「下関ふく」を今季もぜひご賞味下さい。

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春帆楼の箸袋

先日、ある会合で下関市内の料亭旅館「春帆楼」に行きました。春帆楼と言えば、ご存じのように明治21年、全国に先駆けてフグ食が解禁になった下関におけるフグ料理公認一号店です。懇親会で出た箸袋=写真=にも、しっかりとそのことが明記してあります。以後、春帆楼の界隈、関門海峡沿いにはフグ料理を出す料亭や旅館屋が居並び、「ふくの本場・下関」の名声を広めていきました。

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